トマトの栄養・豆知識

2017年9月2日

トマト
「トマトが赤くなると、医者が青くなる」ということわざがヨーロッパにあります。トマトはビタミン類の宝庫。とはいえ、青いうちに収穫してから赤くしたトマト(追熟)と完熟させてから収穫したトマトではベータ・カロチンの量が格段に異なります。追熟トマトは、見た目には赤いのですが、この赤はベータ・カロチンによるものではなく、ビタミンA効力のない、リコピンという成分です。

太陽の光をさんさんと浴びた枝で熟すると、ベータ・カロチンたっぷりのトマトになるのです。また、ビタミンCの量についても、完熟は追熟の3倍も含まれています。トマトは、ベータ・カロチンとビタミンCを貴重に合む、完熟を選ぶようにしたいものです。

トマトの種類

プチトマト

サラダや付け合せの彩りに最適。色が濃いものほど甘みが強く、栄養価が高い。ドライトマトにも向く。

フルーツトマト

水を控えて育てることで糖度を上げるという技法で栽培したトマトの総称。特有の甘みとうまみをぜひ生食で。

桃太郎

日本で流通するトマトの主流。酸昧より甘みが強く、ゼリー部が多いのが特徴。完熟してからも変質が少ない。

ファーストトマト

春に出回り、おしりの部分のとんがりが特徴。ゼリー部分が少なく、果肉が多い。甘みと酸味のバランスがよい。

サンマルツァーノ

イタリア原産の細長いトマト。水分が少ないので、生食向きではないが、加熱すると旨味とコクが出る。

トマトの栄養

赤の色素であるリコピンは、抗酸化作用を持ち、細胞の老化を防止する効果がある。独特の酸味が胃液の分泌を促す。ビタミンCやカリウムを含み、力りウムは高血圧の予防が期待できる。毛細血管を丈夫にするルチンも含む。トマトに含まれる旨昧成分グルタミン酸は加熱することで、より引き出される。

トマトの調理方法

様々な調理法に合い、トマトのグルタミン酸は魚介類の旨味成分と合わさると一層、旨味が増す。酸味があるので、塩分を抑えて調理することができる。生食だけでなく、加熱調理、ピューレやジュースなど形態を変えて、様々な形で楽しむことができる。ソテーやフライにする場合は、ゼリ一部分をのぞくと水っぽくならない。